トレードで成功するのに基本的な前提条件として
相場を客観的に見ることが必要です。
今、仕掛けようとしているマーケットがどんな状態なのか？
それは自分が今、仕掛けようと考えている戦略にとって
有利な展開なのか？ それとも不利なのか？
このような判断を正しく下すには相場情報解析能力と
冷静沈着な心理状態が問わます。
ですが、これは本当に大前提の条件であるにも関わらず、
多くの勝てないトレーダーがそれが出来ていないし、
意識さえしていないのではないかと推測しています。
いや、もしかすると本人は出来ていると思っているのかもしれません。
しかし、あなたにはこんな経験はないでしょうか？
後から自分が仕掛けたトレードを冷静になって振り返ると
何か大切なシグナルを見落としていた……
もしくは解釈を間違えていた……
ここで何でこんなやり方をしたんだ……！！
と、自分に腹が立った……
何でここでエントリー(損切り、リミット)しなかったんだ……！！
と、自分に自信がなくなった…… 等々。
タラレバ星人の如く、後から自分が仕掛けたトレードを激しく後悔するのです。
伸びないトレーダーはこういう時、運のせいにするかと思いますが、
伸びるトレーダーはどう捉えるかというと自分のせいにします。
自分の読解能力が悪かったんだ…… と反省し、分析の旅に出ます。
しかし、運が良ければ(相場の神様に好かれているのであれば)、
分析しても勝てないことを悟り、第三の道である心構え(メンタル)の
重要性に気が付きます。
というのも、そもそもの原因は意外なところにあるからです。
それは自分自身の心です。
メンタルを鍛えることで相場を正しく客観的に見ることが出来ると
このブログでは度々言っているのですが、
中立的に俯瞰するには自分の心に視点を持っていかねければなりません。
人の心理として、自分がトレードをしていないと横目八段の如く
一流のエコノミストになれますが、いざお金を賭けてトレードするとなると
期待値が大きかったり、恐怖指数が大きかったりして
認知に歪み(バイアス)が生じ客観的に把握できなくなります。
これは言われてみると当たり前と感じるかもしれません。
しかも、稼ぎたい思いが強ければ強いほど1円も出し惜しみしたくなるので
自然に損失(損切り)を避けようとして来ます。
損切りが必要だと当然のように初心者でも知っているのですが、
内心したくないと思っている自分に気付く人は余りそう多くはありません。
損切りはしたくないとそう思った時に大変不都合なことに認知にバイアスがかかり、
自分にとって不利な相場情報がスコトーマ(盲点)になり
都合の良い情報しか分からなくなるのです。
損切りを設定する理由は資金を守ることだと言われていてその通りなのですが、
もうひとつ重要な点は認知バイアスを生じさせない為でもあります。
特に後者の理由を知っている人はとても少ないです。
相場を客観的に見る(俯瞰)にはリスクを想定内で許容して
あらかじめ損失を受け入れることで初めて認識できるのです。
その為に損切りをするのです。
これをしないで相場を客観的に俯瞰することは不可能です。
何故かというと、あなたは相場から利益を得たいと企んでいるからです。
企むとその時点で不都合なことには蓋を閉め、
大本営発表のように有利な情報だけを信じるようになります。
これは無意識の企みでもあるのですが、無意識は意識すれば無意識ではなくなるので
このことを知った時点で他のトレーダーよりも有利に戦えるようになります。
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