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FXトレーダーに求められる精神的な訓練

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「当たるも相場、当たらぬも相場」
といった相場格言があります。

これは「当たるも八卦、当たらぬも八卦」をもじったものですが、
八卦とはご存じの通り易占いの八卦を指しています。

この格言は相場を占いに譬えている位なので、
それだけ相場分析は当たらないもの、
良く分からないものだと言うことを意味しています。

例えば毎年、識者や専門家と呼ばれる人達が
今年の為替の動向や株価の予測をしていますが、
当たったケースは余りないような気がします。

当然未来は分からないし、為替の値動きは実に
様々な要因が複雑に絡まって推移しているので、
そう単純に分かるものではないことは明白なのですが、
人間の習性なのか分析して予測したがるものなのです。

マスコミも需要があるので企画しただけだと思いますが、
予測に関するネタは人気があります。

なかには恐怖を煽るような経済関係の本もありますが…… (笑)

オカルトの分野にも予言モノがありますが、
未来は未知なものなので、元々、人間はこういったものが
好きなんだと思います。つまり、人間の性なのです。

しかし、トレードに求められていることは
将来を知ることでも、予測することではありません。

むしろ、予測するとそれに固執してしまいがちになり、
中立的な立場で相場を観察しなければならない姿勢が
固定観念によって崩れてしまいます。

やることは何事も起こりうる相場の自由性を受け入れて、
リスクを明確にして、チャンスが来たらエントリーし、
システム的に利食いをするだけです。

これを淡々とこなすことだけが求められているのですが、
適切に出来るようになるまで訓練が必要だったりします。

ところで、予測することは必要ないと言うと、
どうやってトレードするんだ? と疑問に感じるかもしれませんが、
これはチャートのパターンから優位性を見出すことで
トレード対象になるのか、ならないのかを考えることで行います。

相場分析はファンダメンタルの情報を基に予測するのではなく、
自分が勝てそうなパターンを発見し、取捨選択する為に行うのです。

当然、勝てそうなチャートでトレードするのですが、
この時、トレード結果を確率で考えることが重要です。

相場の展開は常にランダムで、チャートの中は勝ち負けの情報が
同時に混在しているので、いくら自分が勝てると思ったとしても
それは自分が勝てると思っているので勝てる情報が見えているだけで、
実際は自分の見立てに対する不利な情報も存在しているのです。

しかし、スコトーマ(盲点)によって認識できません。

結構、ここは大事なポイントです。
トレーダーは自分のスコトーマ(盲点)に気付いてなければなりません。

したがって、勝つパターンを発見してエントリーしても
必ず勝つといった保障がないことは当然ですが、
想定していなかった展開から損切りに遭うなんてことは
当たり前のように起こりうるのです。

その為にリスクを明確に数値化して事前に把握しておくことが
自分の資産を守る為にもかなり重要なことだったりします。

確率で考えると当然負ける場合があることは了解済みなので
予測と異なり、裏切られた感覚はなくなります。

もし裏切られたと考えるのなら、確率的に考えてなかった、
あるいはリスクを受け入れてなかったということになります。

しかし、もっと突っ込んで言うと自分にとって都合の良い
情報しか認識できなかったのです。

つまり、スコトーマ(盲点)の存在に気付かなかったのです。

人間は元々、都合の悪い情報は心理的なストレス回避の為に
蓋をするところがあるので認識できないのは当然です。

しかし、トレードでこれを許してはいけません。

蓋を閉めるのは人間の性なので結構、この辺りは根深いものがあり、
クリアするのに精神的な訓練が問われます。

 

 

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